GeoClinoの使い方
GeoClinoの使い方をご説明します。従来のクリノメーターでの測定方法はこちら
GeoClinoでの測定
GeoClinoには各測定対象に対応するために、3つの測定モードが用意されています。各モードの変更方法については、スタートガイトを参照してください。
- PLANEモード
本体の背面を測定する地層面に当てるだけで、走向・傾斜を測定できます。 - LINEATIONモード
走向・傾斜と線構造を同時に測定できます。 - MANUALモード
面の走向・傾斜または、線構造のトレンド・プランジを個別に測定することができます。
通常はPLANEモードを選択します。傾斜が緩い(10°以下)場合は、MANUALモードを使用するとより精度の高い値を取得することができます。また、線構造を測る場合はLINEATIONモードまたはMANUALモードを選択します。
GeoClinoでの測定の注意事項
新しい測定場所で測定を行う場合は、必ずキャリブレーションを行ってください。キャリブレーションに関する説明はこちらを参照してください。
GeoClinoを用いた走向傾斜の測定方法(PLANEモード)
GeoClinoを用いた走向傾斜の測定方法をご説明します。はじめに一番オーソドックスなPLANEモードでの測り方を説明します。(サムネイルをクリックすると手順を見ることができます。)
GeoClinoは従来のクリノメーターと比較して、簡単かつ迅速に走向傾斜を測定することができます。さらにGeoClinoは本体に測定データを保存することができるので、フィールドノート等に記載する必要はありません。
測定手順
GeoClinoによる線構造の測定(LINEATIONモード)
GeoClinoは、従来のクリノメーターでは測定に手間の掛かる線構造のトレンドとプランジも簡単に測定することができます。GeoClinoを使用すれば多くの線構造を短時間に測定することができます。測定にはLINEATIONモードを用います。
測定手順
線構造の測定時には、本体右上の矢印の方向が線構造の向きとなるようにします。上向き運動方向を持った線構造でも同じです。ただし、このときのプランジの表示はマイナス表記となります。
MANUALモードでの測定方法
最後にMANUALモードでの測定方法について説明します。MANUALモードでは走向傾斜または、線構造を個別に測定することができます。
走向傾斜の測定方法(MANUALモード)
線構造の測定方法(MANUALモード)
オーバーハングの測定
GeoClinoでは通常測定の難しいオーバーハングした地層も測定することができます。測定方法は上記の方法と同じです。ただし、注意する点としてオーバーハング時の傾斜は、オーバーハングで測定したことを区別するために、傾斜の表示は「180-測定値」で表示されます。例えば、傾斜30°の面をオーバーハングで測定した場合、傾斜は150°と表示されます。
従来のクリノメーターを用いた走向傾斜の測定方法
下記のように、従来のクリノメーターでの測定は測定者の力量を必要とし、測定に時間が掛かります。
走向の測り方 クリノメーターの長辺を測りたい地層面に当て、水準器を使ってクリノメーターを水平にしながら、長辺が走向と一致するように調整して測定します。 |
傾斜の測り方 走向に対して直角になるようにクリノメーターの長辺を当てて、傾斜角の指針を読んで傾斜角を求めます。また、地層が傾斜している方向も測定します。 |